有害危険生物に刺された時は
有害生物に刺された時の応急処置の仕方
海中にはたくさんの生物が棲み、刺されたり咬まれたり、あるいは毒を持っている生物もいます。
不用意に触ったりすると大きな事故に遭うことも考えられます。
また気付かないうちに刺されたりする場合もありますので、応急処置がたいへん重要になります。
近年ハブクラゲによる被害が増大していますので、有害生物に刺された時の応急処置法をしっかり覚えておきましょう。
ハブクラゲ
1.刺されたらすぐに海からあがる。刺された部分は絶対にこすらない。
2.酢(食酢)をたっぷりかける。
3.触手を手でそっと取り除く。
4.痛いときは、氷や冷水で冷やす。
アンボイナガイ、ウミヘビの仲間
毒を口で吸い出しながら、早急に病院へ運ぶ。

アンボイナガイ

ウミヘビの仲間
ウンバチイソギンチャク、カツオノエボシ
海水で刺胞球や触手を洗い流し、氷や冷水で冷やす。
(注)酢は絶対に使わないでください。

ウンバチイソギンチャク

カツオノエボシ
ヒョウモンダコ
口で吸い出さず(飲み込むと危険)毒をしぼり出し病院へ運ぶ。
オニヒトデ、オコゼの仲間など
目に見える大きなトゲは取り除き、40~45℃程度のお湯につける。ビニール袋にお湯を入れ患部に当ててもよい。(やけどに注意。)

オニヒトデ

オコゼ

ゴンズイ

ガンガゼ

ミノカサゴの仲間

ラッパウニ
(資料提供) 沖縄県衛生環境研究所
シュノーケルの安全な使い方
沖縄県の水難事故のトップはシュノーケリング中の事故です。
原因はシュノーケル内に海水が入った事に気づかず呼吸をしてしまい、海水を飲み込んでしまうことです。
シュノーケルの使用方法を間違えると事故が起きます。
安全に楽しんでいただくために正しい使い方をマスターしてください。
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シュノーケルの呼吸方法は「吸う時はゆっくり、吐く時は強く」し、シュノーケル内に海水が入った時でも海水を飲み込まないようにします。
ゆっくり吸う事で海水を飲み込まないようにし、強く吐く事によってシュノーケル内の海水を外に吐き出す事が出来ます。 - シュノーケルをくわえる前に必ず肺の中に空気をためておきましょう。こうすることでシュノーケル内に海水が入っていても飲み込まなくてすみます。
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泳ぐ姿勢は、身体全体を伸ばしヒザを軽く曲げ、足首を伸ばすようにします。
ヒザを曲げすぎると効率よく進まなくなります。視線は必ず進行方向に向け手前を見ないようにします。
手前を見過ぎるとシュノーケル内に海水が入りますので注意してください。 -
ライフジャケット・ウエットスーツなどの浮力のある物を見に着けて泳いでください。
海水浴場には季節によってハブクラゲなどの有害生物が入り込むことがあります。
身体全体を保護できるウエットスーツやグローブを使用することをお勧めいたします。 - 飲酒後のシュノーケルはたいへん危険です。絶対に行わないでください。
- 海にはいる前には十分に準備体操などをしてください。
- 長時間、海につかっていると思ったよりも体力は消耗します。1時間を限度として十分休息してから泳いでください。
- できる限り1人で泳がず、2人以上で行動をするようにしましょう。
- 台風前後の海はたいへん危険です。絶対に海には入らないようにしましょう。
- 水難事故を未然に防ぐためにできるだけダイビングショップ等を利用するようにしましょう。
(資料提供)宮古島マリンリゾート協同組合
心肺蘇生法の手順
1.気道の確保
- 片手を額に当て、もう一方の手の人差し指と中指の2本をあご先に当て、これを持ち上げ気道を確保する。
2.呼吸の確認
- 頬を傷病者の口・鼻に近づけ呼吸の音を確認するとともに、自分の頬に傷病者の吐く息を感じとる
- 胸腹部を注視し、胸や腹部の上下の動きを見る
- 10秒間調べる。
3.人口呼吸の開始
- 呼吸がなければ人口呼吸を開始する。
- 気道を確保したまま、額に当てた親指と人差し指で鼻をつまむ。
- 大きく口をあけ、傷病者の口をおおい、息を静かに1回吹き込む。
- 吹き込んだ後、顔を胸部側に向け、胸の動きと呼吸を確認してから、さらに1回吹き込む。
4.循環のサイン(脈拍)の観察と判断
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呼吸を吹き込み人口呼吸を2回行った後に、傷病者の口に自分の耳を近づけて、呼吸しているか目で胸の動きを見たり、
呼吸の音を聞いたり、咳をしているかを観察し、同時に体に何らかの動きが見られるかを10秒以内に観察する。
5.心臓マッサージの実施
- 循環のサインが確認できない場合は、ただちに心臓マッサージを行う。
- 胸骨のまん中の位置に、もう一方の手の付け根を当てる。他方の手をその手の上に重ねる。
6.心肺蘇生法の実施
- 気道を確保し、人口呼吸を2回行う。
- 15回の心臓マッサージと2回の人口呼吸を繰り返す。
小児の場合
- 小児の場合は、片手で圧迫する。
乳幼児の場合
- 乳幼児の場合は乳頭線より指1本分下を、2本の指で圧迫する。
水難事故に注意しましょう
宮古島の青く美しい海を求め、多くの観光客が訪れます。しかし、例年シュノーケリ ングやダイビング中に死亡事故が発生しています。
次の注意事項を守って、宮古島の海を満喫してください。
安全対策をとりましょう
- もしもの時に命を守るため、ライフジャケットを着用しましょう。
- 防護ネットのある海では、ネットの中で泳ぎましょう。
単独行動はなるべく避けて
- 万が一に備えてなるべく単独行動を避け、二人以上で行動し、特に子どもからは目を離さないでください。
飲酒後や疲れている時は泳がない
- 飲酒後は平衡感覚が鈍ったり、正常な判断ができなくなったりするため非常に危険です。また、寝不足・疲れているときの遊泳も危険ですので、海に入らないでく ださい。
気象状況の確認を(天気予報177)
- 当日の気象状況(天気や波の高さなど)を事前にチェックしましよう。また、遊泳中でも天候が急変することがありますので、常に海の様子や雲の動きに注意しましょう。
泳ぐ場所の確認
- 知らない海は離岸流等が発生する場合があります。もし、離岸流に流されたらパニックに陥ることなく、海岸と平行に泳いで流れから脱出してください。
水分補給を忘れずに
- 炎天下で長時間水分をとらずにいると日射病、熱射病になる場合があり、場合によっては生命にかかわることもあります。十分な水分補給をしてください。
海のもしもは「118番」
- 海での事件・事故、もしもの時の救助要請などは「118番(局番なし)」に通報してください。
海の危険生物に気をつけよう
- 海にはさまざまな生物が生息しており、中には毒をもつものもいます。むやみに近づいたり、刺激することはやめましょう。
(注) シュノーケリングの事故が多発しております。シュノーケリングは簡単に使えそうに見えます。しかし、使い方を誤ると突然水を吸い込み、パニックを起こして溺れてしまうことがあります。
宮古島市水難事故防止推進協議会
宮古島市役所 地域振興課 生活安全係
電話:0980-73−4905